TOP 広報発信

広報発信

KECでは、電子工業に関する技術情報等、定期的に広報発信を行っています。
各詳細は本ページよりご覧ください。
  • 広報発信
  • KECニュースレターEMC
  • KEC情報誌
  • よもやま話
広報発信
更新日 2023.08.05
KEC案内(日本語版)
広報発信
更新日 2023.08.05
KEC案内(English)
KECニュースレターEMC

「KECニュースレターEMC」は、2か月毎の定期版の配信に加え、不定期にセミナー・講習会 等各種案内を配信しております。
KECニュースレターEMCをご登録いただいた方に、電子メールで無償配信いたします。(日本国内に限る)
バックナンバーについてはKEC会員ページにて閲覧可能です。

KECニュースレターEMC
更新日 2024.01.31
No.88 特別寄稿 (150kHz ~ 30MHzにおける電動車のエミッション規格CISPR36の紹介)他

1. 特別寄稿
150kHz~30MHzにおける電動車のエミッション規格CISPR36の紹介

2. 地域別ニュース
 2.1 国際
  2.1.1 EMC関連IEC新規格
 2.2 欧州
  2.2.1 CENELEC関連新規格
  2.2.2 EU委員会 : 電気機器に関する調和規格の改訂に関する委員会実施決定
  2.2.3 EU理事会 : 電気・電子機器からの廃棄物の収集と管理に関する指令の修正案
  2.2.4 EU委員会 : 人体に近接して使用する無線通信機器の整合規格に関する実施決定を改訂
  2.2.5 EU委員会 : 家庭用タンブル乾燥機のエコデザイン要求事項に関する欧州委員会規則
  2.2.6 EU委員会 : 道路交通分野における高度道路交通システム導入に関する指令の改正
  2.2.7 EU委員会 : 体外診断医療機器の分野におけるEU参照試験所の指定
  2.2.8 EU理事会 : AI規則に関する協定締結
 2.3 北米および南米
  2.3.1 FCC : ワイヤレス携帯端末の補聴器適合性100 %達成のための規則制定提案を公開
  2.3.2 FCC : 低電力保護法を実施する規則の採択提案を公開
  2.3.3 FCC : 有線ブロードバンド普及を加速する提案規則を公開
  2.3.4 FCC OET : データ参照による試験削減に関するガイダンスの更新発行
  2.3.5 FCC : FCC規則の移動体運用規則をWRC-19の決議案に整合させる改訂案を公開
  2.3.6 カナダ ISED : 試験機関の認定手順に関する提案規則を公開
 2.4 アジアおよびその他
  2.4.1 中国 : 中国国家標準公告2023第13号を公開
  2.4.2 韓国 : 韓国規格協会EMCに関する規格発行
 2.5 国内
  2.5.1 ARIB電波利用セミナー “2023年世界無線通信会議(WRC-23)の結果について”
  2.5.2 総務省 : 周波数再編アクションプラン(令和5年度版)の公表
  2.5.3 経済産業省 : 燃料電池自動車等の規制の一元化を実施
  2.5.4 経済産業省 : 計量単位令の一部を改正する政令が閣議決定
  2.5.5 経済産業省 : 特定家庭用機器再商品化法施行令の一部を改正する政令が閣議決定

3. IEC/CISPR規格審議動向
 1) CISPR/B/831/FDIS : CISPR 11 Ed.7 1GHz以上のエミッション、ロボットに対するエミッション規制
 2) CISPR/A/1416/CDV : 電源線ケーブルの終端治具として、平衡型VHF-LISN、不平衡型VHF-LISNをCISPR 16-1-4に導入する提案文書
 3) 77B/878/CD : IEC 61000-4-2 Ed.3, ESD発生器の校正条件、壁掛け機器およびウェアラブルデバイスの試験配列
 4) 77B/882/CD : IEC 61000-4-4 Ed.4, 繰り返し周波数の追加、試験機パラメータの検証]

KECニュースレターEMC
更新日 2023.11.30
No.87 

1. 特別寄稿
今月号は、トピックス記事はありません。

2. 地域別ニュース
 2.1 国際
  2.1.1 EMC関連IEC新規格
 2.2 欧州
  2.2.1 CENELEC関連新規格
  2.2.2 EU委員会 : 無線機器の必須要件の適用日に関する委任規則(EU) 2022/30の改正および修正をOJで公開
  2.2.3 EU委員会 : 無線機器などの整合規格に関する実施決定(EU) 2022/2191を改正する実施決定(EU) 2023/2392をOJで公開
  2.2.4 EU委員会 : エネルギー効率に関する欧州指令(EU) 2023/1791をOJで公開
  2.2.5 EU委員会 : 再生可能エネルギー源の促進に関する指令を修正
  2.2.6 EU委員会 : エアコン、光源、冷蔵機器、および直販機能を有する冷蔵機器のエネルギー表示要求事項に関する委任規則を修正
  2.2.7 EU理事会 : インテリジェント交通システムの展開を促進するための新しい枠組みを採用
  2.2.8 英国 : 自動運転車を安全に導入するための新しい法案を提出
 2.3 北米および南米
  2.3.1 FCC : 装置認可に関係する参照規格の更新を官報で公示
  2.3.2 FCC : デジタルTVへの移行完了に伴う規則改訂のためのReport and Order発行
  2.3.3 FCC OET : セルラー車々間通信機器(C-V2X)の装置認可に関するガイダンス発行
  2.3.4 FCC OET : 携帯型ハンドセットのHAC装置認可要求事項に関するガイダンス更新発行
  2.3.5 FCC OET : データ参照による試験削減に関するガイダンスの更新発行
  2.3.6 FCC OET : ワイヤレス電力伝送を使用した装置の機器認可に関するガイダンスを更新発行
  2.3.7 FCC OET : 装置認可の仮承認手続きに関するKDBガイダンスの更新発行
  2.3.8 FCC OET : 送信機モジュールおよび送信機モジュールを組み込んだ機器の認証に関するガイダンス更新発行
  2.3.9 FCC OET : 機器ラベルとユーザへの情報に関するに関するガイダンス更新
  2.3.10 カナダISED : 無線機器の適合性試験手順にANSI C63.10-2020およびANSI C63.25.1-2018を採用
  2.3.11 カナダISED : 海上サービスに使用される無線機器の認証要求事項を規定したRSS-182(Issue 6)修正1の発行
  2.3.12 カナダISED : 高度道路交通システム(ITS)車載ユニット(OBU)に関するRSS-252の改訂版発行
  2.3.13 カナダISED : 無線周波曝露に関わるアンテナ設置等における場所とアクセス制限に対する改定規格提案を公開
  2.3.14 カナダISED : 非常用位置表示無線ビーコンの装置認可に関するRSS-287, Issue 3の改訂提案文書を公開
 2.4 アジアおよびその他
  2.4.1 韓国RRA : 放送通信機材等の適合性評価に関する告示一部改正(案)を公開
  2.4.2 台湾BSMI : CISPR 14-1, 2020相当規格を国内規格として採用予定
  2.4.3 中国 : 中国国家標準公告2023第9号を公開
 2.5 国内
  2.5.1 経済産業省 : 令和3年度電気用品安全法試買テスト結果を公開
  2.5.2 総務省 : 電波法施行規則等の一部を改正する省令案等に関する意見募集
  2.5.3 総務省 : 周波数再編アクションプラン(令和5年度版)(案)に対する意見募集
  2.5.4 総務省 : 電磁波の健康影響に関する講演会の開催
  2.5.5 経済産業省 : 2023/9/20および2023/10/20付け公示JISリストを公表
  2.5.6 経済産業省 : 無人航空機の衝突回避に関する国際規格発行の紹介
  2.5.7 電波産業会 : 第21回技術講演会を開催
  2.5.8 総務省 : PLC設置要件緩和及びIH調理器型式確認対象拡大のための電波法施行規則の一部を改正する省令案についての意見募集

3. IEC/CISPR規格審議動向
 1) CISPR/A/1410/CD : CISPR 16-1-1 Ed.5に18[GHz]  40[GHz]の周波数帯域における測定用受信機の仕様を導入する提案文書
 2) CISPR/B/826/CD : 測定を現地または定義サイトで実行するときに適用可能な限度値と試験方法を定めた提案文書

KECニュースレターEMC
更新日 2023.07.31
No.85 特別寄稿(IEC 61000-4-39:近接放射電磁界イミュニティ試験規格の解説と動向) 他

1. 特別寄稿
IEC 61000-4-39:近接放射電磁界イミュニティ試験規格の解説と動向
2. 地域別ニュース
 2.1 国際
  2.1.1 EMC関連IEC新規格
 2.2 欧州
  2.2.1 CENELEC関連新規格
  2.2.2 EU 委員会 : 一般製品の安全性に関する指令 (EU) 2023/988 を OJ で公開
  2.2.3 EU 委員会 : 医療目的のない特定製品の経過措置に関する施行規則 (EU ) 2022/2346 の改正
  2.2.4 EU 理事会 : 電池と使用済み電池に関する新規制を採択
  2.2.5 EU 委員会 : 機械に関する 2023/6/14 付の(EU) 2023/1230 の正誤表および 2006/42/EC および理事会指令 73/361/EEC を廃止する OJ を公開
  2.2.6 EU 科学諮問機関SCHEER : 高周波電磁界の人体曝露評価に関する理事会勧告および指令の改訂意見書を提出
  2.2.7 英国 : CE マーク付き医療機器の受け入れを可能にする規則 2023 No.627 を制定
 2.3 北米および南米
  2.3.1 FCC OET : FCC 規則改訂通知 DA 23-241 の修正文書を発行
  2.3.2 FCC OET : 装置認可における仮承認手続きに関する KDB を公開
  2.3.3 カナダ ISED : 人体近傍で使用する無線通信機器のRF曝露評価に関する提案規格を公開
  2.3.4 カナダ ISED : 妨害を引き起こす装置の適合性に関する提案規格を公開
  2.3.5 カナダ ISED : 3900 -3980 [MHz] 帯の非競合地域免許サービスの技術規準に関する提案規格を公開
  2.3.6 カナダ ISED : 3650 – 3700 MHz 帯域における広帯域無線バンドサービスの技術的要求事項に関する提案規格を公開
  2.3.7 カナダ ISED : ANSI C63.10-2020 およびANSI C63.25.1-2018の採用に関する Notice 2023-DSR0006を公開
  2.3.8 カナダ ISED : RSS-192, Issue 5の発行に関するNotice 2023-DRS0007 を公開
  2.3.9 カナダ ISED : RSS-199, Issue 4の発行に関するNotice 2023-DRS0008 を公開
 2.4 アジアおよびその他
  2.4.1 韓国 RRA : 電磁波強度測定基準の一部改正に関する告示第2023-11号を公開
  2.4.2 韓国 RRA : 電磁波強度及び電磁波吸収率測定対象機材の一部改定に関する告示第2023-12号を公開
  2.4.3 韓国 RRA : 電気自動車用無線電力伝送機器の適合性評価のための電磁波適合性基準一部改定に関する告示第2023-13号を公開
  2.4.4 韓国 RRA : 電磁波 ( EMC、EMF ) 標準化動向報告書を公開
  2.4.5 韓国 KSA : EMCに関する規格を発行
  2.4.6 中国 : 中国国家標準公告 2023第2号および第3号を公開
  2.4.7 中国 CQC : 電子製品および部品に適用する認証規則を更新公開
  2.4.8 台湾 BSMI : 電気自動車充電設備の自主製品検証に情報セキュリティ検証項目追加   
 2.5 国内
  2.5.1 経済産業省 : 電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈を一部改正する通達に対する意見募集
  2.5.2 経済産業省 : 日本産業規格 ( JIS ) の制定・改正 ( 2023年5月分 )
  2.5.3 総務省 : 医療機関において安心・安全に電波を利用するための説明会開催
  2.5.4 総務省 : 2.4 GHz帯無線LAN等の技術基準及び試験方法の見直しに向けた制度整備
  2.5.5 総務省 : 日本標準産業分類の第14回改定
  2.5.6 総務省 : 令和4年度無線設備試買テスト最終報告の公表
  2.5.7 総務省 : 5G等の利用拡大に向けた中継局及び高出力端末等の技術的条件についての一部答申
  2.5.8 経済産業省 : 電気用品安全法の解釈事例に4品目追加
  2.5.9 総務省 : 広帯域無線LANの導入のための技術的条件に関する陸上無線通信委員会報告(案)ついての意見募集

KECニュースレターEMC
更新日 2023.05.31
No.84 特別寄稿(CISPR 16-1-4 : 2019 / AMD2 : 2023の発行について)他

1. 特別寄稿
CISPR 16-1-4 : 2019 / AMD2 : 2023の発行について
2. 地域別ニュース
 2.1 国際
  2.1.1 EMC関連IEC新規格
 2.2 欧州
  2.2.1 CENELEC関連新規格
  2.2.2 EU委員会 : 玩具の整合規格に関する委員会実施決定(EU)2023/740を公開
  2.2.3 英国 : 英国市場でのCEマーク付き医療機器の受け入れ期限を延長
 2.3 北米および南米
  2.3.1 FCC OET : 国家安全保障に係る機器認可規則の改正提案に関するKDBを更新発行
  2.3.2 FCC : 低電力TV放送局の認可に係る提案規則を公開
  2.3.3 FCC OET : 帯域幅が1MHzを超える免許装置の基本波電力測定に関するKDBを公開
  2.3.4 FCC OET : 送信モジュール機器、および送信モジュールを組み込んだ機器の機器認証に関するKDB公開
  2.3.5 FCC OET : 携帯電話端末の補聴器適合性についての機器認可に関する要求事項に関するKDB公開
  2.3.6 カナダISED : 3900 ~ 3980MHz帯域で運用する汎用広帯域装置に対する提案規格を公開
  2.3.7 カナダISED : 補聴器適合要件および音量調節の施行延長に関する通知文書を発行
  2.3.8 カナダISED : 高度道路交通システム用の車載装置に関する規格提案文書を公開
 2.4 アジアおよびその他
  2.4.1 韓国規格協会(KSA) : EMCに関する規格発行
  2.4.2 韓国RRA : 無線機材に対する適合性評価の改訂通知に関する告示2023-6号を公開
  2.4.3 韓国RRA : 電気自動車用無線電力伝送機器の適合性評価のための電磁波適合基準について意見募集
  2.4.4 中国 : 中国国家標準公告2023第1号を公開
  2.4.5 中国CQC : 高調波電流規格GB 17625.1-2022のCCC認証への適用
  2.4.6 中国CQC : 電子製品および部品に適用する認証規則を公開
  2.4.7 台湾経済部 : 国家標準の策定、改廃案(標準速報112、第8号)を公開
  2.4.8 インドネシア : 国家規格SNIの強制規格の対象品目数を拡大
  2.4.9 インド : Wi-Fi CPEおよびIPルーターの新規制を公表
  2.4.10 シンガポール : マルチウェア・アダプター製品の種類の明確化
 2.5 国内
  2.5.1 経済産業省 : 電気用品の電気安全に関する基準を定める省令の解釈についての一部を改正通達
  2.5.2 総務省 : 令和4年度無線設備試買テスト中間報告(第3次)の公表
  2.5.3 総務省 : 電波資源拡大研究開発の基本計画書(案)に関する意見募集結果及び提案の公募
  2.5.4 総務省 : 生体電磁環境研究及び電波の安全性に関する評価技術研究に係る提案の公募
  2.5.5 一般社団法人電波産業会ARIB : 電波の日記念講演会を開催
3. IEC/CISPR規格審議動向
 1) CISPR/A/1391/FDIS : 30[MHz]以下の放射エミッション測定方法
 2) CISPR/B/820/CDV : CISPR 11に1GHz以上のエミッション要求事項等の導入提案
 3) CISPR/F/837/CDV : CISPR 15 Ed.9の改訂1, 放射エミッション周波数範囲の6GHzまでの拡大
 4) 77B/863/FDIS : IEC 61000-4-6 Ed.5の提案文書

KECニュースレターEMC
更新日 2023.03.31
No.83 特別寄稿(CISPRの標準化における将来課題の審議状況(その2) – CISPR運営委員会の審議動向より -)他

1. 特別寄稿
CISPRの標準化における将来課題の審議状況(その2)
– CISPR運営委員会の審議動向より –

2. 地域別ニュース
 2.1 国際
  2.1.1 EMC関連IEC新規格
 2.2 欧州
  2.2.1 CENELEC関連新規格
  2.2.2 EU議会 : 特定の医療機器および体外診断用医療機器の移行規定に関する規則の修正提案
  2.2.3 EU委員会 : 電磁両立性指令 2014/30/ECの評価結果を公開
  2.2.4 EU委員会 : 大型車両のCO₂排出性能基準の強化に関する提案
  2.2.5 EU委員会 : 車両の承認に関する国連規則をOJで公開
  2.2.6 英国 : ビジネス・エネルギー・産業戦略省を併合し、新たにDSITを設立
  2.2.7 英国 : EUにおける医療機器規制移行期間の延長と証明書の有効期間の影響対策公開
  2.2.8 英国BEIS : 無線機器規則に対する整合規格を更新
 2.3 北米および南米
  2.3.1 FCC OET : 国家安全保障に係る機器認可規則の改正提案に関するKDBを公開
  2.3.2 FCC OET : ワイヤレス電力伝送を使用した装置の機器認可に関するKDBを公開
  2.3.3 FCC : フルパワーおよびクラスAテレビ局の規則更新を提案するNPRMが官報に掲載
  2.3.4 FCC : 装置認可に関する規則改訂提案文書Report & Orderを発行
  2.3.5 FCC OET : 6GHz帯域で運用するU-NII装置の適合性評価規則に関するKDBを公開
  2.3.6 カナダISED : RSS-132 Issue 4を発行
  2.3.7 カナダISED : RSS-247 Issue 3改訂提案文書を公開
  2.3.8 カナダISED : GL-03 Issue 3を発行
 2.4 アジアおよびその他
  2.4.1 韓国RRA : 2023年度比較熟練度試験説明会開催案内
  2.4.2 韓国RRA : 産業用機材の適合性評価規制緩和等に関する再行政予告公告第2023-4号を公開
  2.4.3 韓国RRA : 無線機材適合性評価変更手続き改善に関する公告第2023-7号を公開
  2.4.4 韓国RRA : 放送通信機器等試験機関の指定及び管理に関する告示一部改訂(案)を公開
  2.4.5 台湾BSMI : CISPR 35 を国家標準として採用するための意見募集
  2.4.6 台湾BSMI : EMCに関する国家標準の制定および改訂通知
  2.4.7 台湾BSMI : ドローンを法的検査対象に追加する提案を公開
  2.4.8 台湾経済省 : 電気自動車充電システムの安全性確保のための自主製品認証制度開始
  2.4.9 中国国家標準局全文公開系統 : EMC関連規格を公開
  2.4.10 中国CQC : 一部電気電子分野の強制製品認証の自主検査、自己証明の試験的実施に関する公告
  2.4.11  ベトナムMIC : ワイヤレスオーディオ機器の電磁適合性に関する国家技術規則を通達
 2.5 国内
  2.5.1 総務省/ARIB : 医療機関における安心・安全な電波利用推進シンポジウムの開催
  2.5.2 EMCC 電波環境協議会 : 2022 CISPR国際会議報告会を開催
  2.5.3 日本産業規格(JIS)の制定と改正

3. IEC/CISPR規格審議動向
 1) CISPR/A/1389/FDIS : 30[MHz]以下の試験場所の適合性基準、磁界強度測定

KEC情報誌

技術情報、センターニュース(出版物、セミナー等のご案内、行事予定)等を年4回、KEC会員限定で無償配布している情報誌です。
発行から1年間はどなたでもWebサイトから閲覧していただけます。
それ以前のバックナンバーはKEC会員ページにて閲覧可能です。

よもやま話

EMC・安全試験で発生する問題点や注意点、各種情報を試験事業部メンバーが定期的に更新いたしますので、お気軽にお読みください。
発行から1年間はどなたでもWEB閲覧していただけます。それ以前のバックナンバーはKEC会員ページにて閲覧可能です。

よもやま話
更新日 2024.03.01
4件のいいね
測定が難しい許容値

  • エミッション測定の許容値

約20年前にエミッション測定の許容値の根拠は何と言うことで、当時の若手メンバーと調査した経緯があります。最終的には強引にまとめている感はありましたが、なるほどなぁと思う点も多く、良い機会だったと言うのが思い出です。現在はCISPR TR 16-3にて伝導、放射エミッションともに解説されているので読んでみるのも良いでしょう。

  • 測定系を考えると難しい許容値

今まで測定を経験してきた中で、測定系を改善しなければ正しく測定出来ない許容値を規定している規格は少なからずあります。ノイズフロアやダイナミックレンジ、計測器を破損させる可能性など様々ですが、それなりの経験を積んだEMCエンジニアと器材を有していないと難しい内容です。

  • 結構考える必要があります

例はCISPR 11 Group 1 Class A 75kVA以上の製品の電源線伝導妨害の許容値です。準尖頭値150kHzで130dBμV(3V超)!

経験上、150kHz未満は、もっと強い妨害波が出ている場合が多く、単純に40dB程度の固定減衰器を接続するだけじゃ駄目で、通常の固定減衰器の耐圧は2W程度なので全入力電力で2Wをこえてしまい焼ききれる可能性が出てきます。仮に帯域制限フィルタを用いるにしても、内部で使用されているコイルやコンデンサの耐圧を考慮する必要があります。ISO/IEC 17025:2017では新しく導入する試験法は検証する必要があるとの記載があるので認定試験所であれば、なおさら正しく測定や試験が出来る根拠を示す必要があるでしょう。

  • 臨機応変な対応しかない

2023年3月にも同様な内容で掲載しました。今回は妨害波レベルが非常に高い可能性のある場合でしたが、微小レベルにしても不用意に利得の大きな前置増幅器を導入すると熟練者が使用するのであれば良いですが、万能とすると教育をしっかり行わないと結構痛い目に合います。経験や知識をフル活用して臨機応変に対応し、記録に残して万能化するのが良さそうです。

よもやま話
更新日 2024.02.01
4件のいいね
アンテナのバランスってなに

  • アンテナ平衡度

アンテナのバランス、日本語では平衡度と言うのが正しいようですが。あまり乱暴に説明するとアンテナ工学に詳しい方に指摘され叱られそうですが、アンテナの上下をひっくり返しても受信レベルが変化しないかどうかを示す指標です。アンテナ昇降装置に、常に同じ位置関係で正しく取り付けるように指示しておけば、わざわざ天地逆に取り付けることは無いので変化することは無いと思います。
例えばバイコニカルアンテナのアンテナ校正を行う、または外注する場合には、念のためエレメントの左右を指示したり、アンテナバランの上方向を指示したりしておくことは重要になります。

  • 平衡度が悪いアンテナは存在するのか

アンテナエレメントの左右が非対称なアンテナやバランの性能が悪いアンテナは、アンテナをひっくり返すと測定値が変化します。製造業者を記載するわけにはいきませんが、複合型アンテナの古い型式で垂直偏波の場合、上下が非対称になることから測定値が割と変化するものもあります。

  • 簡単な確認方法

どこの試験所も放射エミッション測定を行う前に始業点検を実施していると思います。その際に受信アンテナをひっくり返して、どの程度値が変化するかを確認すれば厳密ではないですが、おおよその確認は出来ます。1.0dB以上変化するようであれば、使用を中止するか、運用する方法について検討を行った方が良いでしょう。

  • 試験所の運用で最低限守っておいた方が良い事柄

アンテナは決しても安いものではないので、買い替えるのも難しい場合があります。その上で最低限守っておいた方が良いことは、
・ バイコニカルアンテナや複合アンテナで接続する左右のエレメントは決めておく。
・ 受信アンテナの上面はどちらなのか決めておく。
・ 昇降装置への取り付け方法や向きなども規定しておく。
これらの情報はアンテナ校正を外部委託するときに、情報を展開しておくことも忘れずに行う必要があるでしょう。校正機関はエレメントがどちら側に取り付けることまでは知らないはずですから。

よもやま話
更新日 2023.12.01
5件のいいね
アンテナの交差偏波識別って

  • 測定している値の偏波

受信アンテナが水平偏波であれば、測定している値は水平偏波の電界強度に決まっているだろうと言う方が多いかもしれません。もう一度使用している受信アンテナを眺めてみましょう。例えば複合アンテナの場合、水平偏波に設定した時にエレメントが垂直になっている部分はないですか?
アンテナの構造によっては、僅かかもしれませんが異なる成分が含まれている場合があります。アンテナ工学的には詳細で難しい定義付けされていますが、おおざっぱに言うと水平偏波を測定しているときの垂直偏波、垂直偏波を測定しているときの水平偏波がどの程度含まれるのかを示す指標が交差偏波識別度となります。

  • 評価方法は難しい

この評価方法はCISPR 16-1-6で規定されていますが自由空間に近い状態でなければならないことから、容易には行えず外部校正機関に委託するか、少なくともアンテナ製造業者が提供する特性表を入手しておく必要があります。CISPR 16-4-2 で参照されている放射エミッション測定の不確かさには、この項目が含まれているので何とか入手する必要があります。ただCISPR16-1-4では使用する受信アンテナの特性に交差偏波識別度は20dB以上と記載されているので、この規格に適合しているアンテナであれば厳守されているはずですが。

  • どうしても確認してみたい

水平偏波と垂直偏波では基準大地面からの影響度は周波数によりますが異なります。無理やり確認するのであれば、例えばコムジェネレータに可能な限り小さなアンテナを取り付け、受信アンテナは垂直偏波としアンテナ間の距離をできるだけ近づけて基準大地面からの影響を抑制するため2mぐらいに上げて、送信アンテナを垂直偏波の時の受信レベルから、送信アンテナを水平偏波に切り替えた時の受信レベルの差を確認すればおおよその性能はわかります。分かったところで改善が出来るわけではないのですが。
 受信アンテナに対する要求事項はCISPR 16-1-6が制定されてから細かくなっています。購入する際には気を付けることです。この性能に関しては、放射イミュニティ試験のアンテナにも適用すべきで妨害電波の品質に影響する内容となります。例えば水平偏波で電界を発生させていても。実は水平偏波と垂直偏波の合成でしたでは、試験品質としては如何なものかと思います。この規定はエミッションの規定ですが放射イミュニティも電波を扱います。得られた知識を応用するのもエンジニアの宿命ですので確認してみるのも良いでしょう。

よもやま話
更新日 2023.11.01
3件のいいね
ホーンアンテナと包含領域

  • 規格は生きもの

1GHz超のエミッション測定は国際規格CISPR 16-2-3で基本測定法が規定されています。初版が制定された時は、試験品からの放射源は点放射源であったかと思います。2018年度に改訂された時には、その考え方に変化があったようで放射源は指向性を有する様な内容に変化していました。規格は生きものですから実情に合わせた変化なのでしょう。

  • 受信アンテナにホーンアンテナを使用する

1GHz超のエミッション測定には、受信アンテナにホーンアンテナが用いられます。一般的には広帯域な特性を有するDRG (Double Ridged Guide)アンテナが用いられている場合が多いです。広帯域なのは良いのですが周波数が高くなると3dBビーム幅はどんどん小さくなっていくのが特徴です。

  • 包含領域と言われても

CISPR 16-2-3で1GHz超の測定で最もインパクトがあったのは、EUTボリュームは使用する受信アンテナの3dBビーム幅に包含されていなければならないという点です。包含される範囲は3dBビーム幅とEUTボリュームと受信アンテナとの距離から計算できますが、6GHzまでであれば測定距離3.0mであれば概ね1.5m幅は包含できますが、18GHzまでとなると3dBビーム幅が非常に小さいため、測定距離を離す以外に包含される範囲を広くする方法は無く、一方で距離を離すと測定感度が不足すると言うジレンマが発生し対応が非常に厳しくなってしまったのを覚えています。
この内容はテストボリュームを決定する場合にも適用されるので、使用している受信アンテナのビーム幅と包含される領域を確認しておくことが重要です。

  • 今後の展開

CISPRでは5G通信の普及を睨み44GHzまでの測定を標準化する作業を開始しています。机上理論の正しさだけでなく、実際の測定で生じる問題点にも焦点を当てながら進めて頂きたいものです。それをサポートするために、我こそはと思われる方は当センターのEMC専門委員会を活用して検討いただければ幸いです。

よもやま話
更新日 2023.10.02
3件のいいね
基準面からの距離の取扱い

  • 規格での要求事項

床置き型装置のエミッションを測定する場合、EUTとグラウンドプレーン間を絶縁する必要があります。絶縁材の厚みは暗室等への搬入を考慮して、距離を限定せずCISPR規格であれば15cm以下、ANSI C63.4(FCC Part15 Subpart Bの非意図的放射装置の測定法)では12mm以下と規定されています。
CISPR 32 マルチメディア規格の場合は卓上型装置でもAEへ接続されるケーブルや電源線もグラウンドプレーンから絶縁する必要があります。

  • 基準面からの距離が変わると測定結果に影響する?

左下のグラフは、基準面からの距離を変化させた場合の伝導エミッションの測定結果です。
EUTは卓上型のノートPCとなりますが、基準面からの距離(写真の矢印)を0cm, 1cm, 5cm, 10cm, 40cmと変化させ測定結果に与える影響を確認してみました。
グラフからも分かるように1MHzまでは距離の影響はあまり無く概ね同じ結果ですが、高周波になると測定結果が大きく異なります。基準面からの距離0cm, 1cmは大きく変化しますが、距離を離すにつれて変化量は減少する傾向になります。
測定する製品や試験規格にもよりますが、基準面からの距離を10cm以上にすることにより測定結果は安定するようです。
これらは放射エミッション測定や電源線等のケーブルからのノイズが放射している場合にも当てはまります。
補足となりますが、CISPR 32 Ed.2.0のAmd.1ではAEへ接続されるケーブルや電源線は基準面から離す必要があり、その絶縁材の厚さが15cm以下から1-15cmに変更されています。

  • 測定の再現性の確保が重要!!

基準面からの距離についてお話をさせていただきましたが、エミッション測定では測定の再現性の確保が重要となります。測定するエンジニアにより基準面からの距離が測定毎に変わると測定の再現性が悪くなり、その時の結果によっては対策内容も異なり、結果として時間のロスにも繋がるので、基準面からの距離をきっちりと管理することが重要です。
可能な限り試験報告書には、絶縁材の厚さや距離を記載し、測定の再現性を確保しておいたほうが良いでしょう。

よもやま話
更新日 2023.09.01
3件のいいね
ログペリオディックダイポールアレイアンテナを使う

  • 正式名称は異常に長い名称

ログペリアンテナと呼ばれていますが、正式名所はLog Periodic Dipole array Antenna (LPDA)です。
図のようにエレメント長さと間隔が対数周期で多段化されていて、給電点はアンテナの先端にあります。
先端から地面に落した場合、比較的簡単に壊れる場合もあるので取り扱いには注意する必要があります。構造は写真のような感じですが分解すると直すのが手間なので気を付けてください。テスターで同軸中心導体と上下段に分かれているエレメント群の一方しか導通はないので、構造を理解することができます。

  • 特性は比較的良い

一般的なエミッション測定では周波数範囲200MHzから1000MHzで用いられます。300MHzからの製品もありますが試験所の運用とアンテナ係数の校正だけの問題ですので、測定結果に与える影響は大きくはないでしょう。アンテナ係数は周波数に対して直線的に変化し、アンテナの入力特性も反射係数は0.3未満(VSWRは概ね2.0未満)となるので3dB程度の固定減衰器を用いれば不整合の影響は概ね無視できます。ただし製造業者によってカタログ値と大きく異なる場合もあるので注意が必要です。また周波数が高くなると3dBビーム幅は60度よりも狭くなるため基準金属面からの反射波に対するレスポンスはダイポールアンテナが78度ほどあるので比較すると悪くなり3m法だとダイポールアンテナと比較して過小評価になる可能性が考えられます。

  • 周波数によって測定距離が変化するのが問題

構造からも分かるように、測定を行う周波数によって共振するエレメントが異なります。一般的にログペリアンテナは長さ方向の中心付近(位相中心というよくわからない文言で定義)で校正されているので、その点からEUTボリュームまでを測定距離と定めていると思います。したがって低い周波数では測定距離が遠くなり、高い周波数では測定距離が近くなります。10m法であれば影響は小さいですが、3m法だとその影響は大きくなり、補正しても良いと思いますが、現状は不確かさとして取扱われています。広帯域アンテナは便利ですが一長一短があります。その特性や問題点を理解して使用することが、試験や測定を理解する上で必要な知識となります。少なくともカタログスペックを見ておくのは重要で、時々カタログは典型的な値で実際と異なる場合もあるので、可能であれば特性に関して実測が行うことが出来れば、より良いです。

よもやま話
更新日 2023.08.01
5件のいいね
ちょっと一服

  • KECの歴史についてご紹介

私ども一般社団法人KEC関西電子工業振興センターは、当時の通商産業省(現 経済産業省)と大阪府のご支援のもと業界の主要メーカ24社が発起人となり、1961年に設立しました。
以来60年の歴史を持つKECは、電子業界発展への貢献と技術の向上に取組み続けています。

  • KECの頭文字に込められた意味

Kindly
 私たちは、お客様に対してKindly(親切)なサービスを提供することを使命としています。
Efficiency
 私たちは、お客様のニーズを理解し最高の品質とEfficiency(効率性)を追求することで、常に満足度の高いサービスをお届けします。
Correctly
 私たちは、お客様の要求に対して、Correctly(正確)かつ迅速に対応いたします。

これが当センターの重要な価値観です。
KECの職員全員がこれらの原則に基づき行動し、お客様の信頼を築くことを大切にしています。

私どもの使命は、お客様に対して常に Kindly Efficiency Correctly の原則を遵守し、信頼されるパートナーであり続けることです。
お客様のビジネスの成功に貢献するために、これからも努力を重ねてまいります。
どうぞお気軽にお問い合わせください。

よもやま話
更新日 2023.07.03
4件のいいね
バイコニカルアンテナを使う

  • 鳥かごのような形状

バイコニカルアンテナは、各試験所で片づける際に若干邪魔になる構造ですが、広帯域性を持たせるために鳥かごのようなコニカル状のエレメントが使用されます。最近はあまり見かけなくなりましたがアマチュア無線家が自動車に取り付けていたこともあります。

  • 共振周波数以外ではアンテナ入力特性は悪い

一般的な放射エミッション測定で使用されるバイコニカルアンテナは、概ね80MHz付近で共振する構造となっており、その前後の周波数帯域ではアンテナ入力特性は悪く、CISPR 16-1-4で要求されている反射損10dB以下を満たすには、おおよそ6dBの固定減衰器と共に使用する必要があります。理論上コニカル状のエレメントは200Ωになるため、使用するアンテナバランが4:1の物が使用されることもあります。どちらとも30MHz付近では反射係数が0.9以上になりますが、アンテナバランが1:1よりも4:1の方がアンテナ係数の変化はなだらかなので4:1の方が使用する観点からは理想的と言えるでしょう。指向性については概ね半波長ダイポールアンテナに近い指向性を持ちますが200MHzを超える周波数帯域ではビーム幅が少し狭くなる特性を有します。

  • エレメント位置の管理

コニカル状のエレメント中心に一本のエレメントと、それと鳥かごを接続する1本のエレメントがあります。これは284MHz付近に発生するディップを300MHz以上の周波数帯域に逃がすためのショートバーなのですが、この向きも厳密には管理が必要です。ANSI C63.5では厳密に記載されていますので、アンテナ校正を外部機関で委託する場合には指示しておいた方がよいでしょう。また実際に使用する際にも一致させておくことが重要です。そもそも中心エレメントとショートバーは無い方が妙な電流分布が生じないため特性的によいのですが、市販されているバイコニカルアンテナには機械的な強度をもたせるためか付いているのが現状です。
エレメントの位置関係もきっちりと管理しながら使用するのが最も重要な内容となります。

よもやま話
更新日 2023.06.01
4件のいいね
複合アンテナを使いたい

  • とても便利だが問題点もある

30MHzから1000MHzまで1本のアンテナで測定が完結するのでアンテナを交換する必要もなければ、測定時間もその分短縮化されるので生産性が向上され測定者にも経営者にとっても素晴らしいアンテナだと思います。
さらにアンテナを交換する作業が無くなることは、第3者に設備を貸出す場合にも、アンテナ交換時における破損のリスクも削減できるため品質的にも良いです。便利な物は何かを犠牲にしていることが考えられますが問題点は以下の通りです。
・物理的な寸法が大きいため3m法だと測定距離が周波数帯域による影響が大きい。
・アンテナ平衡度や交差偏波識別度が悪く、不確かさは大きくなる可能性がある。
・自由空間アンテナ係数を得る方法が難しい。

  • 運用で解決するしかなくて

問題点を把握した上で、運用でカバーするしかなくリスク管理を行っておくことが大事かと思います。
構造から測定距離に関して200MHz未満は三角形の部分になるので、規定距離よりも遠い距離で測定していることなり、200MHz以上はログペリアンテナと同様となります。またアンテナ平衡度や交差識別度も悪いアンテナもあるため、測定結果が許容値に対してマージンが無い場合は、CISPR 16-1-6で宣言されているPreferred アンテナ(バイコニカルとログペリアンテナ)で確認するなどの運用で逃げる方法も考えられます。
自由空間のアンテナ係数に関しては、CISPR 16-1-6で規定されたTMA法(以前の3-アンテナ法とは異なる)で校正依頼を委託し自由空間アンテナ係数を得るなど、その条件で実施可能でISO/IEC 17025で認定された校正試験所で校正するしかないと思います。参照アンテナ法だと準自由空間のアンテナ係数となるので、測定の不確かさを考慮しておく必要もあるでしょう。とても便利で測定効率も良いのですが、いずれにしても技術面や運用面は、よく考えておく必要があります。

  • やっぱり楽だ

最終的に言えるのは測定が楽です。測定効率も圧倒的に改善されるし、ツインマストを併用すれば更に短時間で測定を片付けることができます。運用面差へ明確にしておけば測定者にも経営者にも有難いアンテナと言えるでしょう。

よもやま話
更新日 2023.05.08
3件のいいね
電界センサーと温度管理

  • 電界センサーの構造

最新鋭の電界センサーも、おそらく変化はしていないと思います。とても雑な表現ですが、基本的な構造は微小ダイポールにダイオードを接続してDC電圧を読取る仕組みで、それが3軸直交になるように組み上げられていると思います。写真は破損した電界センサーを分解したもので、これを見ると支払った金額が馬鹿らしくなるのは置いておいて、ダイオードで検波している構造であることがわかります。

  • 温度補償がない電界センサー

ダイオードを使用している以上、温度特性を有していているので保証回路が無ければ順方向電圧は変化して当然じゃないかと普通の設計者は考えるのでしょう。EMCで使用する計測器には余り金属物は近くに置きたくないのが実情で、最新式では温度情報を得て補正を行った値を指示するような物が使用されているのではないかと推察します。温度補償が全くされていない電界センサーはどうなるのかですが、結論的には保管も含めて温度管理してくださいと言うのが回答になると思います。



非常に古い電界センサーですが、グラフからも分かるように、20℃を基準として周囲温度を偏差させると指示値が変化します。例えば真冬に電界センサーを暖房設備のない倉庫等で保管している場合、電波暗室が空調で快適な温度に保たれているとしても、ダイオード自身は冷え切っているため、指示値は快適な温度とは異なる指示値を表示することになるでしょう。
放射イミュニティ試験の電界レベルセッティングを行う際には、室温を快適に保つもの必要ですが、それと共に電界センサーも十分快適な温度に熱平衡した状態で使用するのが望ましいです。
温度条件によっては、極端な場合には同じ電界強度であっても必要以上に電力が必要になることや、実際よりも弱い電界で試験をすることになり試験品質に影響することになるので、暗室内の温度だけではなく、使用する機器の温度管理も考えておかなければならないことは事実でしょう。

よもやま話
更新日 2023.04.03
4件のいいね
擬似電源回路網(AMN)のインピーダンスは50Ωじゃないよ

  • 擬似電源回路網のインピーダンスは何Ω

AMNのEUT接続ポートからRFポートを見た時のインピーダンスは何Ωですか?ただしRFポートを50Ωで終端した場合と開放端の場合を計算せよ。と言う宿題を新入社員に計算させるわけですが、交流理論を理解していれば回路構成から考えて、周波数が高くなれば1000Ωと50Ωの並列インピーダンスになることは概ね想像は出来ると思います。
これはRFポートを50Ωで終端しているから、最終的に47.6Ω(約50Ω)になるわけで、開放端にしてやれば絶対に50Ωにならないです。複素数の計算を行ってエクセルで周波数を入力してやれば下図のような特性になり、結果が計算できて質問の答えは「50Ωではない」が答えになります。

  • これを知って何の得になる

一般的な測定を行う上では、特に知っておく必要は無いのも事実です。ただ測定系をよく見てください。“おまじない”のように10dB以上の固定減衰器が準備されていますよね。インピーダンスの不整合を改善するために(個人的には数MHz付近であれば気にする必要はないと思っていますが)。
この知識が最も必要となるのはAMN特性評価の一つであるVDF(電圧分圧係数)を校正するときには重要となります。下の左図に示す様に基準となる電圧はAMNのインピーダンスで正規化し、その値から右図に示す接続で得られた値を減ずることでVDFを得ることが出来ます。これを50Ωとして右図の接続で求めると異なるVDFが示さることになります。



昔話ですが、明らかに50Ωと勘違いして得られた結果を製品カタログに掲載している製造業者もありましたが、現在ではCISPRもANSIも校正方法を明確に記載しているので間違えることは無いでしょう。なぜこのような接続を行って校正しているのかが、今回のお話となります。