国産初、西日本商用EMC試験所初のリバブレーションチャンバーを導入
2020年11月19日
けいはんな試験センターに西日本商用EMC試験所としては初の設備導入となるリバブレーションチャンバーを導入しました。また、今までに実績のあるものは海外製のみでしたが、国産として初めての導入となります。
リバブレーションチャンバーは、シールド室の寸法に起因した電磁波の共振現象を利用したもので、一定の電力を放射した状態で、室内に取り付けた水平方向と垂直方向の2つの撹拌機(スターラー)を回転させることで、定められた領域に対して均一な強電界を発生することができます。
また、シールド室の壁面で反射した電磁波の損失を極力抑えるために、導電率が高い材質を用いており、今回導入した全シールド壁面(天井・壁面・床面)には、高純度なアルミニウム板を使用しております。
本リバブレーションチャンバーは、車載部品規格であるISO 11452-11および民生機器規格であるIEC 61000-4-21のいずれの特性要求を80MHzから満足しており、幅広い製品分野でのご利用が可能となっています。
当センターでは2年前の設計・開発段階からTDK様と共同で研究を行い、リバブレーションチャンバーの原理や理論、使用方法を高いレベルで理解しており、お客様がご利用される際には技術的アドバイスが可能ですので、安心してご利用いただけます。
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寸法(シールド面)奥行×幅×高さ | 10.08m × 6.36m × 4.02m | |
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撹拌機(スターラー) | 水平方向1台、垂直方向1台:計2台 | |
電界均一性 (電界均一特性標準偏差に対し) |
ISO 11452-11 (2010) Below 100MHz : 6dB 100-400MHz : 6–3dB Above 400MHz : 3dB |
IEC 61000-4-21 (2010) Below 100MHz : 4dB 100-400MHz : 4–3dB Above 400MHz : 3dB |
周波数範囲 | 80MHz–18GHz | |
周波数分解能 | 任意(電界均一評価 2%ステップ) | |
試験領域(テストボリューム) 奥行×幅×高さ |
4.86m × 3.1m × 2.5m | |
スターラーステップ | 任意(電界均一評価48ステップ)/連続回転 | |
設計・開発 | TDK株式会社 | |
施行 | 日本シールドエンクロージャー株式会社 |
●お問い合わせ(EMC・安全技術グループ)
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